朝
4日目は、沖縄南部にある歴史的なスポットを巡る日。沖縄戦の歴史を学び、平和への祈りを込めるために、まずは「平和祈念公園」へ向かうことに。ユカは、沖縄の文化や自然に触れた3日間の余韻を抱きながらも、歴史の悲劇と向き合う準備を整えていた。
平和祈念公園は、沖縄戦で命を落とした多くの人々を悼む場所として知られ、広大な敷地に慰霊碑や記念館が点在している。マキも少し緊張した様子だが、戦争の悲劇についてもっと知るべきだという思いを持って訪れている。
午前
公園に到着すると、まずは「沖縄平和祈念資料館」を訪れる。戦争体験者の証言や当時の映像、写真を見ながら、2人は沖縄の過去に深い感銘を受ける。ユカは展示をじっくり見て回り、戦争が沖縄の地に与えた影響について考え込む。「歴史を知ることで、これからの平和を築くために何ができるのかを考えることが大切だね」とユカは静かに語りかける。
その後、慰霊碑を訪れ、黙祷を捧げる。2人とも、沖縄の平和を祈りつつ、これからの時間を心に刻む。
昼
公園を離れ、南部の地元料理を楽しむために、近くの食堂へ向かう。ここでは、伝統的な沖縄料理であるソーキそばやじゅーしぃ（沖縄風炊き込みご飯）を堪能。シンプルでありながら、滋味深い料理に2人は癒される。食堂のおばあちゃんとの会話も心温まるもので、「沖縄の人々の温かさが、心を包み込むようだね」とマキはほっと一息つく。
午後
午後は、南部のもう一つの名所である「ひめゆりの塔」へ足を運ぶ。ここも沖縄戦の激戦地で、ひめゆり学徒隊の悲劇を伝える場所だ。塔の前に立つと、2人は重々しい静寂に包まれる。資料館では、当時の学徒たちの生活や戦争に巻き込まれた背景を知り、彼女たちの犠牲に対して深く胸を打たれる。
2人は再び平和の重要性を感じながら、その後、沖縄の自然と平和な日常の大切さについて語り合う。「こうして今、穏やかな沖縄の風景を楽しめること自体が奇跡だね」とユカが感慨深く言うと、マキも静かに頷く。
夜
那覇市内に戻り、夕食は再び地元の居酒屋で。今日は少し贅沢に、海ぶどうやもずくの天ぷら、そして沖縄の新鮮な魚介をふんだんに使った刺身盛り合わせを注文。美味しい料理に癒されながら、2人は旅の半ばを過ぎたことを惜しむ。
夜遅く、ホテルに戻った2人は、沖縄南部での1日を振り返りながらゆっくりと休む。平和への思いと沖縄の温かい文化に触れたこの日は、特別な一日となった。
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